ALC探訪

スポーツの拠点にALCパネル

 ALCパネルは様々な建築に用いられていますが、大型のスポーツ競技施設もそのひとつです。昨今、あちこちに誕生した施設は、いずれも存在感が際立っています。これらの建築は新しいランドマークというだけではなく、やがて時代の記憶に結びついていくのかもしれません。今回は数ある事例の中から、国立競技場と三つの施設を紹介します。

国立競技場

老朽化した旧・国立競技場が全面改築されました。外周の軒庇など、大量の木材を使用している点が特徴です。大屋根は木材と鉄骨のハイブリッド構造のトラスが支えています。ALCパネルの総使用量は約6,300㎥。ゲート周りや最上階の回廊「空の杜」(周長約850m)の外壁などに採用されています。

・地上5階、地下2階、塔屋1階
・S造(一部SRC造、RC造、木造+S造)
●ALCパネル使用部位:外壁、間仕切壁


ALCパネル端材のリサイクル

桐生市民体育館(桐生ガススポーツセンター)

桐生市運動公園の一角に、老朽化した市民体育館が建替えられました。メインアリーナ、サブアリーナ、トレーニングルームなどを備えています。桐生市は昔から絹織物が盛んなエリアで、機織り機の用具や平織りの格子模様を建物の外壁西面にALCパネルで表現しています。

・地上2階
・RC造(一部S造)
●ALCパネル使用部位:外壁

中野区立総合体育館(キリンレモンスポーツセンター)

中野区平和の森公園再整備事業の一環として建設されました。メインアリーナ、サブアリーナ、トレーニングルーム、多目的室などを備えています。ALCパネルは主に外壁に採用されていますが、その多くがストライプ状 の意匠パネルです。

・地上3階、地下2階
・S造、SRC造、RC造
●ALCパネル使用部位:外壁、間仕切壁

有明アリーナ

メインアリーナとサブアリーナを備えています。スポーツ競技大会だけではなく、音楽イベントなどの使用も想定されているため、遮音性を高める目的で、天井材にALCパネルが採用されました。

・地上5階
・RC造(一部S造、SRC造)
●ALCパネル使用部位:外壁、間仕切壁、天井

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